八ッ場ダム本体建設工事 (清水・鉄建・IHI異工種建設工事共同企業体)

特高受変電設備 66kV 10,000kVA

現場の概要

八ッ場ダム建設工事(清水・鉄建・IHI異工種建設工事共同企業体)では特高受変電設備と、数多くの高圧キュービクルを納品しました。規模が大きく、扱う変電設備も多数ありました。新たな分野への挑戦や、日々発生する大小さまざまな問題に迅速に対応し、チーム内で考えた最適な改善策をお客さまへ提示していきました。
72kV 真空複合形ガス絶縁開閉装置(VFS)
ケーブルクレーン用キュービクル(右下)
ベルトコンベア用キュービクル フリッカ抑制装置

エピソード

東日本営業部 新稲 信人

この現場で新しく取り組んだ事は何ですか?

今回はお客さまとの受変電設備の仕様に関するやり取りはもちろん、電力会社との協議や官庁への諸手続きもお客さまと一緒に対応したことです。 経済産業省への『工事計画届出書』や『安全管理審査』といった手続きや、発注者である国土交通省の方への現場での機器取扱説明など、通常はお客さま側が手続きしている場面に同席してお手伝いしました。 大規模なプロジェクトの場合、負荷の配置や負荷の電源容量の変更等をはじめとする諸問題に対し、どこの協力会社が何を担うかなどの調整が重要な役割となってきます。今回は調整の範囲も含めて、お手伝いをさせていただきました。お客さまにとって淀川変圧器をワンストップの窓口としていただくことができ、これまで以上のお力になることができました。ただそれも、これまでに培った信頼関係があってこそ当社へ任せて頂けたと思います。 私自身も今まで以上に深い電気的な知識や、施工に関する知識も勉強させてもらえて、とてもいい経験になりました。
特別高圧変圧器66kV 10,000kVAの搬入風景

この現場で苦労した事は何ですか?

今回の現場は変電設備の規模が壮大でした。扱う機器も多く、管理が大変でした。『どういう手順で導入していくか』『電気の配線や設備をどうするか』といったご要望に加え、『納期を早められないか』など急なご要望があり、現場側で刻々と変化する工事工程にあわせて、製品を納品する順番や日程も日々変化したことです。工場で製作する順番や搬入トラックの手配を変更するなど、現場と社内の調整が営業担当者であり、プロジェクトマネージャーとしての私の力の見せ所でした。 全ての設備を順次納入するには約4ヶ月かかりましたが、私は常に現場全体の計画を把握する事を意識しました。お客さまからのご要望を叶えつつ、社内が混乱しないように先を読み、情報を整理した上で、社内へ発信するように心掛けていました。 私と一緒に現場の状況を把握してくれる後輩や、優秀な営業アシスタントがいましたので、本当に助けられました。感謝しています。苦労した分、いい経験になりました。

今回のような大型プロジェクトで成功を続けている秘訣は何ですか?

まずは、このプロジェクトに携わったメンバー間の風通しの良さだと思います。 私は普段から、サポートをしてくれるメンバーに情報を共有し、状況を把握してもらうようにしているのですが、こうすることで私が不在の時でもメンバーがある程度の判断をして動くことができます。日頃から意見を出し合い、声をかけやすい状況を作り、情報を共有することが風通しの良さにつながっています。 次に、現場へ足を運ぶことです。 現場のことを知らずに仕様の提案はできません。事務所の打ち合わせテーブルでお客さまとやり取りをするだけではなく、現場で話すことで距離感を縮めることができます。現場でお客さまからご要望を頂いたら、私は何としてでも叶えたいというモチベーションが沸いてきます。「どうしたらお客さまの要望を叶えられるか」をまず考えます。 『どうしたらできるのかを考える』のが淀川変圧器の社風であり、武器や強みでもあると強く思っています。そのためにも、たとえ遠くのお客さまでも足を運び、現場を把握することで、よりよい提案ができるようになると信じています。

現場風景

ケーブルクレーン用キュービクル
破砕設備用キュービクル
ベルトコンベア用キュービクル、フリッカ抑制装置
製砂設備用キュービクル